
自身の「メンタルケア」と「休息」
遺品整理は想像以上に精神を消耗します。自分のペースを守ることが大切です。
「思い出に浸る時間」を許容する
物を手に取るたびに手が止まるのは自然なことです。「今日はこれだけしか進まなかった」と自分を責めず、その時間を大切にしてください。
「一気にやろうとしない」
「今日はこの引き出し1つだけ」と作業を細分化しましょう。長時間の作業は翌日の疲労と意欲低下を招きます。
「孤独を避ける」
一人で抱え込むと精神的に追い詰められやすくなります。親族や友人に協力してもらうか、あえて業者に「事務的な作業」として任せることも一つの手段です。
セキュリティと「個人情報」の徹底管理
故人の情報は悪用されるリスクがあるため、物理的な片付けと並行して対策が必要です。
書類の破棄
住所・氏名・生年月日が載ったハガキ、公共料金の領収書、名刺などはそのまま捨てず、必ずシュレッダーにかけるか溶解処理をしましょう。
デジタル資産
故人が利用していたSNSアカウント、オンラインバンキング、サブスクリプションサービスなどのデジタル資産は、放置すると情報漏洩や不正利用のリスクがあります。パスワードの確認やサービス解約を行いましょう。
「空き家」特有のリスクと管理
荷物が片付いた後、その家をどう管理するかが重要です。
火災リスクの軽減
通電したままだと漏電やトラッキング現象による火災のリスクがあります。当面使わない場合はブレーカーを落としましょう。
配管の維持
水を長期間流さないと、配管内の水が腐ったり、臭気止めの水が蒸発して害虫や悪臭が発生します。定期的な通水(水を流す)が必要です。
税負担の把握
空き家にしておくと固定資産税がかかり続けます。また、放置がひどいと「特定空家」に指定され、税金が跳ね上がるリスクもあります。
隠れた「宝物」と「危険物」への対応
整理の終盤に見つかる特殊な品物の扱いです。
寄付という選択肢
捨てるのが忍びない品(文房具、食器、衣類など)は、海外支援団体などに寄付することで、心理的な負担が軽くなることがあります。
危険物の処分
古い薬品、大量のライター、カセットボンベ、農薬などは自治体のゴミに出せないことが多いです。専門の処理業者に相談しましょう。
賃貸物件における「原状回復」の確認
退去が必要な賃貸の場合、大家さんや管理会社との認識合わせが必須です。
残置物の確認
エアコン、照明、後付けの棚などは、置いていって良いのか、全撤去が必要か事前に確認しましょう。
清掃の程度
プロのハウスクリーニングが必要か、簡易的な清掃で良いかを確認することで、余計な費用の発生を防げます。
最後に大切なこと:遺族の「納得感」がゴールです
100点満点の完璧な片付けを目指す必要はありません。「自分たちが納得して、故人を送り出せた」と思えることが何よりの成功です。
自分の生活や健康を犠牲にしていると感じたら、それは「プロに頼るべきタイミング」です。無理をせず、周囲のサポートを積極的に受け入れてください。